6月7日に2015年度第1回の英検が行われました。今回は当教室から過去最多の受講生が受験しました。特に受験者の多かった2級、準1級について受講生の感想を踏まえてお話したいと思います。
【2級】 ・・・ 75点満点で45点前後が合格点
まずは小学生、中学生で合格を目指す人はリスニングでの高得点が不可欠です。30点中28点以上を目指して練習してください。リスニングで高得点を取れれば合格は難しくありません。あとは長文部分で得点しましょう。
また高校生は語彙力を高めてください。リスニングでは6割以上の得点を目指し、筆記で7割を取ることを目標とします。まず第一問の語彙問題(1)~(10)で確実に得点できるボキャブラリーを身につけましょう。今回の問題では(2) spot 「見つける」、(4) bleed 「出血する」 は見慣れないかもしれませんが、(1)~(10)までのすべての選択肢の単語は知っておいてほしいと思います。
第3問では論理展開を意識して読んでいきましょう。具体的にはfirst of all, howeverなどのロジカル・コネクター(つなぎ語)に注目します。
そして第4問は高得点をねらえます。まさにこの長文部分での得点が合否を分けるといっていいでしょう。文章読解力を音読を通して身につけていきましょう。
【準1級】 ・・・ 99点満点で70点前後が合格点
準1級は2級と比べると難易度が大きく上がります。昨年小学6年生が合格しましたが、小学生で合格するのはとても珍しいことです。それは全体的に抽象的な内容になるからです。特にリスニングでは2級は満点を狙うことは難しくはないのですが、準1級では(特にPart2で)内容面で聞き慣れないものが多く、訳が分からないまま終わってしまうことがあります。選択肢をすばやく読む能力に加えて、英語を英語のまま理解する能力が必要です。Dictationなどの日々のトレーニングを通してリスニングでは7割以上の得点を目指しましょう。また、英作文は得点源にできますので、こちらは短時間で書く練習を積みましょう。また語彙力は大きな武器です。毎日の繰り返しが効果的です。
では、第1問から見ていきます。
特に難しいものもなく、大学受験生にもできればここまでの語彙力を身につけてもらいたいと思います。また過去に出題されたitinerary(日程表)のようなTOEIC頻出語も見られます。(6)clerical 「事務の」、(10)consolidate 「固める」などです。TOEICの勉強をされている方も時間があれば目を通して見てください。
以下受講生からいただいた感想を参考にピックアップします。
(3)deflateは反対語のinflateがイメージできれば、「デフレ」と結びつきます。ただ今回はvalueがありますのでasset「評価する」を選びます。
(8)、(9)が選びにくかったようです。stale 「腐りかけた」、blunt 「鈍い」、void 「無効な」、liable 「法的責任がある」などは確実に覚えておきたいものです。voidはavoidとからめて覚えると効果的です。準1級レベルになると単語の語幹部分の意味(void=空にする)を理解すると頭に入りやすくなります。
(11) irresistibleの中にresist 「抵抗する」が見えれば分かります。あせっていると見過ごしてしまいますので、ご注意ください。
最後の熟語の問題は特別に対策する必要はありません。up, down, for, intoなどの前置詞部分で意味を類推します。ただ今回のtalk into 「~するよう説得する」は知っておいていただきたいと思います。
20点以上の得点を目指しましょう。
続いて第2問です。
ここは論理展開を意識して読んでいきましょう。具体的にはhowever, on the other handなどのロジカル・コネクター(つなぎ語)を意識します。
例えば(26)の前後を見てみましょう。Meanwhile 「一方」がありますので、この前後で対比関係になります。Meanwhileの前は「ゾウに材木運搬などの労働をさせることができない」という内容で、後ろは「観光産業が(26)」というものです。続く内容をとると「ゾウに乗る機会を提供している」とありますので、(26)は「仕事を与えている」と推測できます。
このように論理展開を意識して解答を導くように練習してみましょう。
5点以上の得点を目指したいです。
第3問も第2問と同様論理展開に意識してください。基本的に一つのパラグラフに対して設問が一つありますが、必ずあるわけではありませんので、パラグラフごとに選択肢の内容を検討しながら進めてください。パラグラフの後半が解答の根拠になることが多いです。
ここは1問ミス程度(18点以上)で切り抜けたいところです。
以上、簡単ではありますが、ご参考ください。
英検を受験されたみなさま、おつかれさまでした。また次の目標に向けて日々歩んでいきましょう!